エネルギー・気候変動
第7次エネルギー基本計画、GX推進法、2026年度からの排出量取引の義務化により、日本のエネルギー転換は商業市場であると同時に政策市場になりました。海外の脱炭素規制は、輸出企業の競争条件そのものです。
エネルギー・気候変動の政策は、どう決まるか。
日本のエネルギー政策はおおむね3年ごとに改定されるエネルギー基本計画で定まり、経産省の資源エネルギー庁とその審議会を通じて実行されます。2025年2月に閣議決定された第7次計画は原子力を電源構成に戻し、2040年の再エネ目標を定め、水素・アンモニアを値差支援で下支えします。
GX推進法はその上にカーボンプライスを重ねます。2026年度から大排出事業者への排出量取引の義務化、2028年度から化石燃料賦課金、その間をGX経済移行債が投資枠組みで支えます。割当、ベンチマーク、オフセットのルールはいま審議会で書かれており、業界団体があらゆるパラメータで議論しています。海外では、EUの国境炭素調整措置(CBAM)や各国の排出規制が、日本企業の輸出条件を直接左右します。
誰が決めるのか。
資源エネルギー庁
エネルギー基本計画、電力市場設計、再エネ入札、原子力政策。
経産省GXグループ・GX推進機構
GX-ETSの設計、ベンチマーク、割当、GX債の投資枠組み。
環境省
気候目標、カーボンクレジット制度、環境影響評価。
原子力規制委員会
再稼働の審査と安全規制。
電力広域的運営推進機関(OCCTO)・電力会社
系統接続、容量市場、接続待ち行列。
与党のエネルギー政策部会
原子力、洋上風力、カーボンプライスに関する政治的な制約が決まる場。
何が起こりうるか。
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国内既存事業者向けに書かれたGX-ETSのベンチマークで割当を受ける、あるいはそれを形づくる機会を逃す。
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洋上風力や再エネ入札のルールがラウンドの間で変わる。
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系統接続の時間軸と出力制御ルールが、案件の経済性を損なう。
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海外の国境炭素調整や排出規制が、輸出製品のコストと競争力を変える。
必要なエンゲージメント。
- 01
パラメータが開いているうちに、資源エネルギー庁とGXの審議会へベンチマーク、割当、入札設計に関するエビデンスを提出する。
- 02
経産省は業界団体に先に相談するため、関係する業界団体を通じて動き、必要に応じて連合を形成する。
- 03
政治的なトレードオフが決まる与党のエネルギー部会と国会委員会に関与する。
- 04
概算要求とGX投資枠組みを追い、補助金申請のタイミングを合わせる。海外では現地の炭素規制の動向を本社に伝わる形で整理する。
エネルギー・気候変動に関する公開分析。
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